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執筆者の写真Rulicapim

第一章1 プロローグ

更新日:2023年8月24日

――もっと深く行きたいな。


潜る、潜る、真っ暗闇。

海ホタルや、藻類の幻想的な紫色の発光に包まれた。

私が住む世界とは違って

ここは時が止まったようだった。


呼吸は深く、どこまでも吸い込むことが出来る。

体は熱く、溶けていった。

頭を空っぽにして、手と足をバタつかせる。

左、右、左、右。


そうして私は長い青色の髪をした、華奢な彼女を見てただ唖然としていた。

人間が何故そこで生きられるのか、分からなかった。

ただただ、美しかった。


そこで意識が切れた。

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